〈生き方〉誘われなくなる人
◎人の心に灯をともす…より転載
https://ameblo.jp/hiroo117/
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☆誘われなくなる人
小林正観さんの心に響く言葉より…
私自身、若い頃に、いろいろな会の幹事を兼ねていたことがあります。
とくに忘年会や新年会などではたくさんの人に連絡を取る必要があったのですが、毎回、毎回「この日だったら空いていたのに」というように自分の都合を言ってくる人がいました。
何回かそういうことがあるうちに、その人の空いている日を確認してから、日程を調整して他のメンバーに案内を出すことにしました。
ところがとてもおもしろいことに、「この日でなければならない」と言った人ほど当日に来ないのです。
当日の朝ならまだいいほうで、当日の昼過ぎ、あるいはその会の直前になって、こんな電話が入ります。
「用事が入って行けなくなった」
用事は勝手に「入った」のではありません。
用事はその人が「入れてしまった」のです。
一度約束をし、それも自分の都合でこの日でなければならないと言ったにもかかわらず、そういう人ほど「用事が入っちゃった」という言い方で平然とキャンセルするのです。
何回も何回も同じ人が同じことをやります。
次第にその人に連絡を取らなくなり、結局、その人はその仲間の集まりには誘われなくなりました。
同じような例で、よく講演会の中で引き合いに出す話ですが、ある講演会に「土曜・日曜・祝祭日を選んでほしい。そういう日でなければ行けない」と言ってくる人がいたそうです。
主催者はその方に配慮をし、私に日程の変更を求めてきました。
私もできる限りそれにお応えしようとしました。
そして当日を迎えます。
すると、なぜかその日の開催を要求した人が来ていないというのです。
主催者が「あれほど休日開催を主張した人だったのに、どうして来なかったのだろう」と不思議に思い、講演会が終わったあとに連絡をしてみたら、結果は、「用事が入っちゃった」というものでした。
忘年会の人と同じように「用事が入った」という言い訳です。
その人の要望によってその日にしたにもかかわらず、主張していた人が来ない。
これを「不誠実」といいます。
なぜそうなるのかということの因果関係も大体わかっています。
それは、「この日でなければならない。この日にしてほしい」と主張する人ほど、相手の都合に合わせようという概念がありません。
「自分の都合のいい日だったら行けるけどね」と暗に言っているわけです。
そして自分の都合のいい日にしてもらっても、さらに何か用事があれば自分の都合を優先します。
そういう人は、「まわりの人がそれなりに苦労したのだろう。自分のために配慮をしてくれたのだろう。その誠意に応えよう」という気持ちが、もともとないようです。
このような生き方、こうした人間関係を積み重ねていけば、最終的にどういう人間関係になるかというのは容易に想像されます。
心ある友人、誠実な友人というのは当然相手にしなくなるでしょう。
何かいい話や楽しい話があっても、その人には連絡が来なくなります。
「やります」「引き受けました」と言っても、本当にその人がやってくれるかどうかもわかりません。
心ある人ほど、その人からどんどん遠ざかっていきます。
『運命好転十二条: 「天運」を味方にする方法 (単行本)』三笠書房
運命好転十二条: 「天運」を味方にする方法 (単行本)
小林正観さんは、用事は「入っちゃった」のではなく「入れてしまった」のだ、という。
「入っちゃった」というのは、自分は悪くない、勝手に用事が入ってしまったのだ、という都合のいい言い訳だ。
このことは、一度でも、自分が会の幹事役や会を主宰してみれば非常によくわかる。
このコロナ禍では開催されなくなったが、かつて講演会や勉強会のあと、懇親会があったときなど、急なキャンセルが出ると、食事が余ってしまったり(捨てなければならない)、参加費を払ってくれなかったり、と予算面でも非常な苦労をする。
自分の都合だけですぐにキャンセルする人は、自分が主催者になったことがない人だ。
他人の痛みや苦労がわからない「誠実さ」のない人。
だから、若い人はできるだけ進んで、「会の幹事を引き受けなさい」というのは、そこに理由がある。
幹事の苦労がわかるから、さっと受付を手伝ったり、さりげなく会の進行を助けたり、といった気遣いができる。
ましてや、自分のために日程を変更してもらったとしたら、万難を排してもその好意や善意に応えなければ人としての道に反することになる。
自分はそのことを忘れてしまったとしても、主催者は絶対におぼえているものだからだ。
それを「誠意」という。
誘われなくなる人ではなく…
「誘われる人」でありたい。
運命好転十二条: 「天運」を味方にする方法 (単行本)
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