〈砂糖〉身体と脳に砂糖はどんな影響? 砂糖を1週間我慢すると起こる、イイことって?

◎MYLOHAS…より転載


https://www.mylohas.net/amp/2018/05/167080sugar.html

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●砂糖を1週間我慢すると起こる、イイことって?





★「もっと健康に良いものを食べたい!」




手っ取り早いのは、食事の砂糖を減らすこと。米国の場合、みんながどれだけの砂糖を取っているかというと、1日平均小さじ22杯。米国心臓協会の推奨では、女性が1日小さじ6杯まで、男性が9杯まで。大変な量なのです。




グッドニュース:砂糖の少ない食べ物を好きになると、食事を制限しなくてよくなるんです。砂糖が何をしているか理解して、隠れている砂糖も学ぶこと。舌で味を感じる「味蕾(みらい)」は甘くない食事に慣れてくるもの。新陳代謝も高まると、病気にもなりにくくなってきます。




最高なポイント:7日しかかからないってこと。





★身体と脳に砂糖はどんな影響?




砂糖をたくさんとっていると、肥満につながることは周知の事実。最近の研究から、別の理由からも病気のリスクを高めるとわかってきたんです。 「血圧が急に上がって、血管に炎症が起こってしまう」と、ハーバード大学教授のデビッド・ルドウィグさん。 炎症がいつまでも続くと、慢性的な病気につながって、病的な状態になる恐れが(動脈の狭窄およびインスリン抵抗性など)。




果物や野菜、ミルクなどに少量含まれる自然の砂糖ならば、犯人とまではいかないです。だいたい食物繊維が豊富で、糖の吸収を遅らせてくれるんです。問題になるのは、どんなタイプの糖であっても、加工食品に含まれる「添加された砂糖」です。




研究によると、昔から健康を害すると言われていた食事のほかの成分のなかに、本当は添加された砂糖が悪さをしていると判明するものも出てきたんです。2014年の「BMJオープンハート研究」という研究では、ナトリウム(食塩)よりも添加された砂糖の方が、高血圧のリスクを高めると突き止めています。




さらに、その1年後、『プログレス・イン・カルディオバスキュラー・ディジーズ』誌に発表された研究では、砂糖は飽和脂肪よりも心疾患に良くないと報告されました。




そして、健康的なライフスタイルを送っていたとしても、添加された砂糖の影響は打ち消せないそう。『JAMAインターナル・メディシン』誌に掲載された研究によると、運動をしっかりしていても、心臓病の死亡リスクは添加された砂糖が多いほど高まるとわかったのです。 砂糖がたくさん添加された食品は、脳にも重大な影響がありうるとのこと。




「アルツハイマー病は、実は『3型糖尿病』だとか、脳の『インスリン抵抗性』だともいわれています」とエール・グリフィンさん。というのは、糖尿病が脳の萎縮や痴呆の大きなリスクになることが、何年も前から専門家の間ではよく知られていました。ですが、新たな研究で、血糖が糖尿病と言える高いレベルになくても、砂糖の影響を受けることがわかってきたのです。




2012年のオーストラリアでの研究によると、血糖のレベルが正常よりも高くなっている人は、血糖が低い状態の人より、記憶や認知に関与している、脳の海馬や扁桃の容積が減少している可能性が高くなっていたのです。




「糖が脳にどれほど有害か完全にはわかっていませんが、炎症が何らかの役割を果たす可能性が高いよう。糖分を多く含む食事を取っていると、脳の健康にとって不可欠な栄養素が締め出されているかも。脳の神経細胞同士の連絡が邪魔されてしまって、うつ病をはじめ、気分障害の原因になる可能性もあるのです」とカッツさん。







★添加された砂糖はどこに潜む?




添加された砂糖はどこにあるの? 次のような予想もしなかった食品に多い傾向があります。食品の量と砂糖の量を確認していきましょう。




食品と含まれる砂糖




雑穀パン(1枚):小さじ1杯




レーズン入りフレーク(1カップ):小さじ1と3/4杯




トマトスープ(1カップ):小さじ2杯




マリナーラソース(1/2カップ):小さじ2と1/4杯




果実風味ヨーグルト(5オンス:142g):小さじ3杯




インスタントアップルシナモンオートミール(1パック):小さじ2と1/2杯




バニラアーモンドミルク(1カップ):小さじ3と3/4杯




スポーツドリンク(8オンス:227g):小さじ3と1/2杯







★なぜやめられない?




健康な食べ物を食べていても、砂糖をたんまり食べてしまっている。「サラダのドレッシングやトマトソースだって、どれほど砂糖が入っているかみんな気づいていない」とカッツさん。




問題を複雑にしているのは、食品のラベルに糖の総量が記載してあるのですが、ここに天然の糖分も入っているため。食品メーカーならば、添加された砂糖を別に書く必要があるのですが、2018年7月までは施行されません(小規模事業者は遵守が1年猶予されます)(※編注:アメリカの場合)。







★脳には糖を欲しがるサイクル




砂糖をもっと欲しがるように脳をだますようなサイクル:




糖が過剰になると、血糖を低下させるホルモンの「インスリン」を大量に作るように。




そのインスリンが脂肪細胞に対して、グルコース、脂肪酸のほか、カロリーの高い物質を貯蔵するよう指令。




すると、血流中に残っているカロリーは少なくなり、高いエネルギーが必要な脳では「燃料不足」と認識。




結果として、体の飢餓感が急に進んで、砂糖が魅惑的なものへと……。




厄介なのは、「健康ハロー効果」という、ひとつよければ、ほかもよいと思ってしまう現象。例えば、ハチミツ。「ハチミツは栄養素がいろいろあるからと、砂糖代わりに……とはいきません。甘い物に対する欲求を減らせないからです」と栄養士のドーン・ジャクソンさん。




重要なのは、砂糖そのものの効果だそう。「おいしいという理由だけで砂糖を含んだ食べているというのは誤解。それだけではなく、食べるだけで、身体が砂糖を求めるように変わる仕組みになっているんです」とルドウィグさん。




こんな欲求を生み出す力が、砂糖の中毒性の背景にあると考えられています。糖分の多い食べ物を食べると、脳の快感や欲求、中毒性の中枢になる「側坐核(そくざかく)」と呼ばれる場所を刺激すると報告されています。 ただ、砂糖に“本当に”中毒性があるかというと、ちょっと違うようです。「砂糖の中毒性と身体の反応は近いものはありますが、薬物やアルコールなどははるかに強烈。脳の快感をより引き出しています」とカッツさん。 甘いものを減らすと、思いのほか簡単に砂糖を減らせる。「糖を制限して最初に気づくのは、砂糖を欲しくなくなるという変化ですから」とルドウィグさん。




★“スマートフード”に入れ替え




風味があるヨーグルトじゃなく全脂肪のプレーンヨーグルトに




管理栄養士のドーン・ジャクソン・ブラトナーさんは、脂肪がヨーグルトをなめらかにして酸味をおさえるので、少なくとも脂肪を2%含有するヨーグルトをとることをおすすめしています。すりつぶした果実か、煎った甘くないココナッツフレークを追加。 甘い飲み物を水かお茶に。




味のついた水もよいです。「ミントとライムでモヒート風の水に」とは、ブランターさんの提案。炭酸水に少量の果汁100%のジュースを添加。夕食後のデザートには、甘くしていない紅茶(シナモンなど)を。




また、サラダドレッシングをバルサミコ酢にするのもよいです。多くのドレッシング、特に低脂肪やフレンチのドレッシングにこっそりと砂糖が入っています。低糖のビネグレットドレッシングにバルサミコ酢、フェタチーズ、アボカドを混ぜたもの、あるいはフルーツミックスジュースに替えると◎。




★すぐにできる対処法




全粒小麦トースト(添加された砂糖がないことを確認する)+クリームチーズ+ベリー類




凍結乾燥したバナナチップ+カカオ豆




アーモンド+乾燥クコの実+煎りココナッツフレーク




甘いピーマンスライス+ワカモレ




チェリートマト+モッツァレラチーズボール




★糖から逃れるには?




わずか1週間で味蕾が慣れ、糖が入った食べ物への欲求は収まってきます。この間、普通に、炭水化物、タンパク質、そして健康によい脂肪は満足に食べて大丈夫。ポイントは、時間があるときに家で料理すること。食品を購入するときにはラベルを入念にチェック、風味付けは甘味料ではなく、果実、野菜、ハーブ、スパイスを使うこと。「食事に刺激がなくなってしまわないように。砂糖を求めてしまいますから」と管理栄養士のウェンディさん。




ステップ1:正しい考え方を取り入れましょう。




自分にレッテルを貼るのを止めることが大切だそう。「私は砂糖には弱い」と言ったり、「砂糖中毒」と呼んだりすることは失敗のもとです。「言ったことはその通りに。言霊です」とブラトナーさん。




糖から逃れようとしているときはこう言ってみたら?:食べてはいけないと自分に言い聞かせるのではなく、誘惑を感じたら、「私はそれを食べない人」と考えます。食べてはいけないだと、まるで罰ですが「食べない人」ならば自信につながるからです。




ステップ2:1週間、砂糖をやめましょう。




バジリアンさんが作った、砂糖を止める食事プランのページを参考に。砂糖を取らずに味蕾を再調整していくはじめの1週間。食事や間食の多くに果物を含めるよう、心がけます。そこには甘いものへの欲求を満たしてくれるだけではない効果。果物をしっかり食べていると、砂糖を取らないときにときどき起こる頭痛やイライラもおさえてくれます。デザートが欲しくなったら、フルーツをベースに。




はじめの数日間は糖分が少なくなって寂しく思うかもしれません。でも、エネルギーが戻ってきて、気分も改善してくると、むしろ変わった自分がうれしくもなります。1週間して糖が欲しくなっても、あまり自分を責めないで。もう1週間食事プランを繰り返せばいいだけです。




ステップ3:少しずつ、砂糖を再導入します。




やめた後は、楽しい場所でだれかと食べる甘いものだけしか食べないように。「社交のための甘味」を自分へのご褒美にします。こうすると、ときどき出てくる甘味を拒まずにすみます。「家で甘いおやつを食べなくて済むわ、と自分を納得させられるように。明日、友達と会うときにもっとおいしいデザートを食べることになるのだから」とブラトナーさん。それで、家では、自然の糖だけを使って風味をつけるようにするのです。




ステップ4:完璧を求めてはいけません。




甘いものが好きだという感情はすごい強いもの。砂糖をやめようとすると、痛感するんです。でも心を乱してはもったいない。「たった1週間だけだし、いまにすごいと感じるようになる、と自分に言い聞かせます。生涯のうちでかなり難しいことができていると思うといいでしょう」とバジリアンさん。




欲求に負けても、自分を責めなくて大丈夫。あきらめることもありません。「砂糖はどこにでもあって、誘惑には簡単に屈してしまうものなんです。正しい方向に戻せばいいだけ。一生の食事パターンを本当に変えることができるはず」とバジリアンさん。




砂糖をやめる7日間の食事プラン




風味豊かな料理や間食。砂糖を健康的なナッツやスパイスに替えます。




1日目




朝食:無添加ピーナッツバター、りんご、そしてシナモンを振りかけ焼いた全粒小麦のイングリッシュマフィンひとつ(添加された砂糖がないことを確認する)




昼食:ヒヨコマメ、ミニトマト、キュウリのスライス、赤玉ねぎのみじん切り、砕いたフェタチーズ、オリーブ、エクストラヴァージンオリーブオイル、バルサミコ酢であえたロメインレタスを1カップ




間食:クルミ大さじ2杯とレーズン大さじ2杯で作った自家製トレイルミックス




夕食:チャンキートマトソース(添加された砂糖がないことを確認する)およびミックス野菜(ブロッコリー、ズッキーニ、マッシュルーム等)とあえた全粒粉パスタを1カップ




2日目




朝食:牛乳で作って温めて縦に切ったアーモンドやレーズンをのせたプレーンオートミールを1/2カップ




昼食:ホワイトビーン、キヌア、赤玉ねぎのみじん切り、バルサミコ酢、エクストラヴァージンオリーブオイル、レッドペッパーのフレークとあえたブロッコリーを1カップ




間食:ラズベリーやスライスしたバナナを入れたギリシャヨーグルトを3/4カップ




夕食:ピーマンのみじん切り、レンズ豆、レーズン、スライスしたキュウリであえたレタス1カップを添えたトマトスープ




デザート:種をぬいて、クルミを詰めた乾燥ナツメヤシの実3つ




3日目




朝食:生または缶詰のカボチャ1/2カップ、牛乳1/2カップ、プレーンギリシャヨーグルト1/4カップ、中くらいのオレンジひとつ、パンプキンパイ用スパイス、氷少量で作ったスムージー




昼食:フムス、ベビーほうれん草、すりおろしたニンジン、スライスした赤ピーマンを満たした全粒粉つつみ(添加された砂糖がないことを確認する)を6インチ(15cm)




間食:干しアンズ3つ、ピスタチオ20粒




夕食:炒めたブロッコリーと多めのオレンジスライスをあえたフィンガリングポテトとほうれん草を添えて、オレンジスライスとタイムをのせた焼きサーモンを3オンス(85g)




4日目




朝食:ブルーベリーかラズベリーと細かくしたクルミを乗せたプレーンギリシャヨーグルト1杯




昼食:ブルーベリーまたはリンゴを添えて、フェタチーズ、ペカン、ほうれん草、バルサミコ酢を振りかけ、スライスした洋ナシを詰めた全粒ピタパン(添加された砂糖がないことを確認する)ひとつ




間食:無添加ピーナッツバターで満たした大きなセロリ、1茎




夕食:玄米ご飯を添えて、ピーマンのみじん切り、スナップエンドウ、マッシュルームのスライス、にんにく、白玉ねぎをオリーブオイルでソテーして、さいころに切った豆腐または鶏胸肉4オンス(113g)




5日目




朝食:ブルーベリーとバターを付けて焼いた全粒小麦トースト1/2枚を添えて、ピーマンのみじん切りとマッシュルームのスライスで満たしたオムレツ




昼食:トマトジャム付き七面鳥バーガー




間食:中くらいのオレンジひとつ、アーモンド少量




夕食:葉野菜を添えて、全粒小麦の薄力粉クラスト(添加された砂糖がないことを確認する)で作り、ペストウ、チーズの振りかけ、野菜をたくさんのせた小型のピザ2枚




6日目




朝食:すりつぶしたアボカド、レモンの絞り汁、レッドペッパーフレークの振りかけをのせた全粒焼きコーントルティーヤひとつ(オプションでポーチドエッグひとつ)




昼食:バルサミコ酢、エクストラヴァージンオリーブオイル、ペピタス、オレンジの房であえたルッコラのサラダとミネストローネスープ(添加された砂糖がないことを確認する)1カップ




間食:スナップエンドウ1/2カップと人参1/2カップのフムス添え




夕食:鶏肉の炒め物




デザート:冷凍マンゴー(出す前に冷凍庫に移す)1/2カップと裏ごしした冷凍バナナひとつ




7日目




朝食:シロップなしパンケーキ




昼食:人参スティックを添えて、全粒小麦パン2枚(添加された砂糖が入っていないことを確認する)、無添加ピーナッツバター、スライスしたいちごのサンドイッチ




間食:蒸し枝豆3/4カップ




夕食:鶏むね肉4オンス(113g)を載せて、小さな焼き芋を添えて、オリーブオイルでスライスしたチェリートマトとソテーしたベビーほうれん草1カップ




Jessica Brown, for RodaleWellness.com/Curb Your Sugar Cravings In One Week Flat




訳/STELLA MEDIX Ltd.




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