〈生き方〉批判者に感謝しほめる

◎人の心に灯をともす…より転載 


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批判者に感謝しほめる


精神科医、斎藤茂太氏の心に響く言葉より…


*私は病院の仕事でも上に立ち、またいろいろな団体の役員などもやってきた。


当然、いろいろな批判も受けた。


攻撃されて気持ちがいいわけはなく、「私のやり方が悪かったのか」「なぜそんなことに気づかなかったんだろう」と、自分の無能ぶりに腹を立てたこともしばしばだった。


しかし、どんなやり方をしても、全員が賛成し、批判がまったくないということはない。


そんなときは、自分のやり方の正当性を主張し、批判者を批判し返したくなるものだが、それは得策とはいえない。


見苦しい攻撃の応酬となってしまうだろう。


そうした場面におかれたら、私は、批判者に感謝し、相手をほめることにしている。


私が精神病院協会の会長をしていたときのことだ。


おおぜいの会員が集まった席で、先代の会長からこう批判されたことがある。


「斎藤会長は指導力が弱すぎる。政府への対応も弱い」

私のほうにもいろいろ事情はある。


が、そんな言い訳をしてみてもしかたない。


みんなそれぞれいいたいことはあるのだ。


また、先代の会長にしても完璧にやっていたとは思わないが「あなただって......」と攻撃し返すのも大人げない。


そこで私は、「かねがね先生のことは大久保彦左衛門だと思っていました。実にいいことをいっていただいた。ありがとうございました」といった。


すると、やがて私に同情してくれる人がたくさんあらわれたのである。


先代の会長も、もちろん、協会のためを思って発言したのだろうが、個人攻撃の形になってしまったので、会員の同情は私のほうに集まったのだ。


もしも、私が自分への批判を 素直に受けとめず、彼を批判し返していたら、みんなの反応はどうだっただろう。


「先代の会長のいうことはもっともだ」という雰囲気になっていたかもしれない。


自分への批判を「そのとおりでございます」と受けとめるのは、みんなの前で自分の弱点を認めることであり、なかなか勇気のいることかもしれない。


しかし、自ら潔く負ける 姿勢をとると状況は逆転する。


その場では批判され、評価が低いように見えても、多くの人が味方についてくれる。


こ れは結局、「高評価」につながるのではないだろうか。


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どんな人でも、大勢の人の前で批判されたらカーッとなる。


「言い返してやろうと」と思うのが普通だ。


しかし、そこで一瞬冷静になって考えてみる。


みんなの前で大声出して、怒鳴り返したら、どうなるだろう、と。


怒鳴った瞬間、あたりは一瞬シーンとなって静まり返る。


カーッとなって頭にきているから、感情的で支離滅裂なことも言ってしまう。


すると、結果、怒鳴った人の評判はガタ落ちとなる。


反対に、批判されたとき、その人に対してにこやかに感謝の言葉を穏やかに言ったとしたらどうだろう。


その人の株はグンと上がるはずだ。


それがその人の「器量」であり、器の大きさ。


「器の大きい人」とは、「ちょっとしたことでは怒らない」、「どんなときも機嫌がいい」、「人の成功を認めてほめ称える」、「いつも謙虚」、「気前がいい」、「自分に非があったらすぐに謝る」というような、年齢を問わず好かれる人。


反対に「器の小さい人」は、「自分の思い通りにいかないとすぐに怒ったり不機嫌になる」、「他人の成功に嫉妬する」、「自慢話が多く偉そうにみせる」、「ケチくさい」、「自分が悪いと思っても謝らない」というような、いわゆる小さい人だ。




「批判者に感謝しほめる…」

そんな、器の大きい人を目指したい。

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