〈小林正観〉知らず知らずに否定的な反応をしていませんか?

引用元

http://kobayashiseikan.com/denial-267.html


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● 知らず知らずに否定的な反応をしていませんか?



ある講演会の後の事です。


小林正観さんが、

「1万円札の右上「10000」と左上「10000」を折りたたんでつなげると、「1000010000」(10億1万)円になります。これを財布に入れておくと、お金を呼んでくれるらしいですよ」という楽しいお話をしました。


そして、千円札を折ったお札「10001000」(1千万1千)円と一緒に、参加者のみなさんに2つ見本としてまわしました。


ほとんどの人が、「どんな風に折るんですか?」と笑顔になり、和気あいあいと見ていたのですが、1枚目の見本がある女性のところに来たとき、このように言いました。


★つい否定的な反応をしていませんか


「こんなことを考えつく人って、ずいぶん暇なんですね。」


それが、その人の開口一番の言葉でした。


それから少し経って、2枚目の見本が彼女のところに回ってきました。今度は、それを見ながらこのようにいいました。


「このお札の人物がこういうふうに折れているのを見ると、ゆがんでいて不愉快ですね。」


そこで、小林正観さんは重たい口を開いて穏やかに言いました。


「○○さん、今二つの見本を見て、どちらも否定的な反応をしたことに自分で気がつきましたか?」


「えっ、そうですか?」


彼女は、否定的な反応をしたこと自体に、気がついていなかったようです。


「一つ目の見本を見たとき、二つ目の見本を見たときのどちらも、冷たく大変否定的な意見を言っていました。『こういう楽しい話があるんですよ』という私をがっかりさせました。その言葉を聞いて、体の力が抜けてしまいました。」



★ 「それで、それで」と聞く立場になることが謙虚


何かおもしろい情報や楽しいお話しをした時、それを聞いた人が開口一番否定的なことを言った瞬間に、その人は体の力が抜けてしまいます。


そして、(また否定的な言葉が返ってくると思って)二つ目、三つ目の情報を話さなくなります。


「こんなことを考えつく人って、ずいぶん暇なんですね。」というのは、それ以上の話を聞きたくないと言っているようなものです。


その結果、そこから先の話に進まなくなり、(本人が気づいていないかもしれませんが、)とてももったいないことをしているのです。


謙虚であるということは、自分以外の人がおもしろい情報や楽しい情報を話したときに、「それで、それで」と聞く立場になることです。


そして、そのたくさんのお話の中から、自分の感性の合うものだけを取り入れればよいのです。


彼女は、頭のよいひとですぐに理解できました。


「指摘されるまで気がつきませんでした。これから、そのことに気をつけて生きていこうと思います」と話しました