〈健康〉長生きする人に共通するたった2つのこと 〜100歳でも健康でいられる「朝昼晩の献立」

◎講談社 オフィシャルウェブサイト…より転載


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●長生きする人に共通するたった2つのこと

〜100歳でも健康でいられる「朝昼晩の献立」



★乳製品が寿命を延ばす


「大事にしているのは、三食欠かさず食べることと、腹八分目にして胃に負担をかけないこと。消化を助けるために、必ず30回は噛みますよ」


こう元気に語ってくれたのは、京都府の宮崎秀吉さん。今年の9月、自身のもつ「世界最高齢スプリンター」のギネス記録を更新したばかりの105歳だ。


歓声飛び交う100mのトラックを、背筋をピンと伸ばしたまま駆け抜ける姿は、とても100歳を超えているようには見えない。


この元気は、いったいどんな食事によって支えられているのか。京都府の自宅で宮崎さんの身の回りの世話をしている長女、聖之さんが言う。



「朝食は、6枚切りの食パンを一枚トーストして、マーガリンとジャムを塗って食べています。ジャムは市販のものではなく、静岡に暮らす妹が送ってくれる夏みかんを新鮮なうちに調理したもの。味噌もお米も無添加。牛乳とブロッコリー、フルーツは毎日欠かしません」


昼は、チャーハンや麺類が多く、3時にはカステラなどのお菓子と乳酸菌飲料のおやつも取る。


「夕食は、ご飯に味噌汁。あと、肉屋さんで薄切りにしてもらった牛肉を、野菜や豆腐と一緒に炊いたものを出しています」(聖之さん)


宮崎さんは、血圧やコレステロールも正常値を維持しているという。



★専門知識を生かし、栄養バランスに細心の注意を払う人もいる。沖縄県うるま市のあかみちクリニックの院長、医師の田中旨夫さん(97歳)だ。


「朝は、その時々の旬の野菜を炊いたものに少量の水を加えてミキサーで混ぜ、野菜ジュースにして飲んでいます。野菜は、前の晩から炊飯器でかつお節や水といっしょに入れて保温設定にしておくと、翌朝には炊けている。


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保温しておくと、ビタミンなどの成分を壊さずに、繊維質を柔らかくすることができて、消化もしやすい。この野菜ジュースとは別に、にんじんとりんごで作ったジュースも必ず飲みます」


朝食後、クリニックに出勤すると、50人以上の患者を診察。午後の診察が5時半に終わると、毎日30分、欠かさず散歩をする。


「坂道を、自分のペースに合わせてゆっくり進み、高台についたら、心地よい風に吹かれながら、夕日に染まった美しい宜野湾を眺め、心を鎮めます」


散歩から帰宅すると、夕食の時間だ。


「夜も、やはり野菜が多いですね。海藻や、きのこ、肉類と一緒に煮たり焼いたりして食べます」


田中さんの大好物がチーズとヨーグルトだ。



「チーズは一口サイズのものをポケットに入れておき、空腹時につまみます。ヨーグルトも毎日欠かさず食べています」


田中さんのように、野菜と肉、乳製品をバランスよく取ることの重要性を語るのは、高齢者の介護・医療に精通する新田クリニック院長、新田國夫氏だ。


「栄養を考えると、野菜は当然のこととして、筋肉を維持する働きのあるタンパク質を取れる肉はきちんと食べた方がいい。さらに、野菜には消化を助ける働きがありますから、肉と一緒に取ることで、タンパク質が吸収されやすくなります。


また、高齢になると、どうしても骨密度が落ちてきて、骨折などの原因となります。防ぐには、乳製品でカルシウムを補ってあげることが非常に重要です」


90歳を過ぎて現役の「動物のお医者さん」もいる。福島県南相馬市の獣医、鹿山忠さん(92歳)はいまも自ら車を駆って地域の農家をまわり、家畜を診療している。


「朝は5時半くらいに起きて、散歩をする。一日で4000歩は歩きます。ラジオ体操をして、それから朝食。メニューはいつもだいたい同じで、海苔か魚の佃煮と、半熟卵か納豆。大根の葉っぱを細切れにした塩漬けに、白米、豆腐やワカメの味噌汁も食べます」


昼食は11時半ごろ。「これは、自分で作ります。だいたい、豚肉と大根、にんじんをバターで炒めたものと、白米を少し食べます」


その後、1時間ほど昼寝をしてから外に出て、人と話したりして過ごす。